安倍総理大臣は、韓国のムン・ジェイン(文在寅)大統領と電話で会談し、北朝鮮に対して圧力を強化していく必要があるという認識で一致し、アメリカを含めた3か国で緊密に連携し、中国やロシアに国連安全保障理事会の新たな制裁決議の着実な履行を求めていくことを確認しました。

この中で安倍総理大臣は「北朝鮮によるICBM=大陸間弾道ミサイル級の弾道ミサイル発射により、日米韓にとって北朝鮮の脅威が増大した。北朝鮮とは対話のための対話では意味がない。今は対話ではなく圧力をかける局面だ」と述べました。

そのうえで安倍総理大臣は「韓国とは安全保障面における関係当局間のさまざまなレベルで重層的に意思疎通を図り、協力を深化させていきたい」と述べました。

これに対しムン大統領は「北朝鮮のミサイル発射に対する判断は安倍総理大臣と同じだ。今は対話の環境は整っておらず、制裁を強めていくときだ。対話のための対話をするつもりはない」と述べ、北朝鮮に対して圧力を強化していく必要があるという認識で一致しました。

そしてムン大統領が、国連安全保障理事会で北朝鮮に対する新たな制裁決議が採択されたことについて、「全会一致で採択されたことを評価する。今後、その履行が重要だ」と指摘したのに対し、安倍総理大臣は「日韓米の結束で実現したものだ。安保理決議の履行は極めて重要だ」と応じました。

そして両首脳は、引き続きアメリカを含めた3か国で緊密に連携し、中国やロシアに対して、安保理決議の着実な履行を求めていくことを確認しました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170807/k10011091451000.html


日韓首脳 北朝鮮制裁決議を評価 慰安婦合意の言及なし

安倍晋三首相は7日、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と電話で約25分間協議した。

両首脳は、国連安全保障理事会で北朝鮮に石炭などの輸出禁止を科した制裁決議が採択されたことを評価、実効性の鍵を握る中国とロシアを含めた確実な制裁履行が重要との認識で一致した。慰安婦に関する日韓合意についての言及はなかった。

協議では、北朝鮮が7月28日深夜に発射した大陸間弾道ミサイル(ICBM)により、「北朝鮮の脅威が増大した」と確認。

首相は「北朝鮮に対して、今は対話ではなく圧力をかける局面だ」と強調し、大統領も「対話の環境は整っておらず、制裁を強めていく時だ。対話のための対話をするつもりはない」と応じた。

首相は「韓国と安全保障面で当局間のさまざまなレベルで重層的に意思疎通を図り、協力を深化させていきたい」と語り、日韓や日韓米で連携を強めることに改めて意欲を示した。

また、大統領は首相に、河野太郎外相の入閣を含め新内閣発足について祝意を伝えた。【加藤明子、竹内望】

https://mainichi.jp/articles/20170808/k00/00m/010/051000c


北朝鮮制裁、着実に履行=文氏「対話の環境整わず」−日韓首脳

安倍晋三首相は7日、韓国の文在寅大統領と電話で約25分間会談した。

北朝鮮による大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射を受け、国連安全保障理事会で採択された新たな制裁決議の「着実な履行が重要だ」との認識で一致。

日米韓3カ国の連携を再確認するとともに、制裁強化の鍵を握る中国とロシアに働き掛けていくことで合意した。

首相は北朝鮮への対応について「今は圧力をかける局面だ」と強調。「韓国とは安全保障面で、関係当局間のさまざまなレベルで重層的に意思疎通を図り、協力を深化させたい」と表明した。

これに対し、文氏は「今は対話の環境は整っておらず、制裁を強めているときだ。対話のための対話をするつもりはない」と応じた。両首脳は中ロ両国が制裁決議に賛成したことを評価した。

安倍、文両氏が言葉を交わすのは、7月7日にドイツ・ハンブルクで初会談を行って以来。同月下旬のICBM発射直後から電話会談を模索していたが、日程の都合が付かず、ずれ込んだ。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2017080700810&;g=prk