ベトナムは歴史的に見ても中国の影響を受けてきた国だ。ベトナムでかつて漢字が使用されていたほか、ベトナム国内に存在する中国風の建築物の数々からも、中国文化の影響の濃さが見て取れる。特にベトナム中部にあるホイアンは国際的な貿易都市として栄え、今も中国人街が残っている。
 
 中国メディアの一点資訊はこのほど、400年以上の歴史を持つホイアンには中国風の建築物が数多く残っていて、その街並みは世界文化遺産にも登録されていることを伝える一方、ホイアンで最も有名なのは「日本人が作ったと言われる橋」であることを伝えている。
 
 中国人はかつてホイアンで、出身地ごと5つに分かれ、それぞれ「福建会館」や「潮州会館」などの建築物を作った。これらの建築物は今も残り、観光名所となっているが、記事は「ホイアンの中国人街を訪れた中国人は、まるで中国国内にいると錯覚してしまうほど」だと論じた。
 
 さらに、こうした会館は中国風であると同時に南シナ海の貿易で栄えた港町としての国際的な風格も兼ね備えているとし、中国国内では見ることのできない独特さも持っていると指摘。

 中国人街の建築物を含め、ホイアンの歴史的建築物はベトナム戦争の戦火を逃れ、今では世界文化遺産に登録されていると伝えた。
 
 一方で記事は、ホイアンでもっとも有名な建築物は「日本人が作ったと言われている来遠橋だ」と指摘。日本橋とも呼ばれている来遠橋はホイアンで唯一の古橋であり、今ではホイアンのシンボルとなっているとし、

 「これまでに修復は行われているものの、建設されて数百年が経過した今でも普通に使用することができる橋だ」と伝え、中国文化を反映された建築物でなく、日本人が作った堅牢な橋がホイアンのシンボルとして扱われていることに悔しさをにじませた。(編集担当:村山健二)

http://news.searchina.net/id/1641448?page=1