弾道ミサイルの発射を繰り返す北朝鮮に国際的な圧力が強まる中、北朝鮮が制裁を逃れて石炭をマレーシアやベトナムに輸出するなどして、日本円にしておよそ300億円を得ていたと指摘する報告書を国連の安全保障理事会の専門家パネルがまとめたことがわかりました。

安保理の専門家パネルは報告書の中で、北朝鮮に対する制裁が拡大している一方、北朝鮮の制裁逃れの範囲も広がっていると警告しています。

具体的にはことし2月に中国政府が安保理の制裁決議にもとづいて年内は北朝鮮からの石炭の輸入を停止すると発表して以降、北朝鮮は石炭をマレーシアやベトナムに輸出するなどして、少なくとも2億7000万ドル、日本円にしておよそ300億円を得ていたと指摘しています。

また、専門家パネルは、中東やアフリカ地域、特にシリアで、北朝鮮国籍の人物の活動が目立ち、地対空ミサイルの取り引きなど禁止されている行為に関与している疑いについて調べているとしています。

この報告書は7日、安保理の制裁委員会に提出され、これを踏まえて安保理は国際社会に制裁の徹底を求めることになりそうです。

https://news.goo.ne.jp/article/nhknews/world/nhknews-10011092761_20170808.html