菅官房長官は閣議のあとの記者会見で、河野外務大臣が訪問先のフィリピンで、北朝鮮の外相と短時間言葉を交わしたことについて、国際会議の場での外相間の接触は北朝鮮への圧力強化の方針に逆行するものではないという考えを示しました。

河野外務大臣は6日、訪問先のフィリピンで、ASEAN=東南アジア諸国連合の一連の会議に出席した外相らによる夕食会に先立ち、北朝鮮のリ・ヨンホ外相と短時間、言葉を交わしました。

これについて、菅官房長官は閣議のあとの記者会見で、両外相の接触は自然に発生したものだとしたうえで「大臣からは拉致問題、核・ミサイル開発などの安全保障に関する問題を取り上げて、日本側の基本的な考えを改めて伝えた」と述べました。

また、菅官房長官は、記者団が「北朝鮮への圧力をかける方針に逆行するのではないか」と質問したのに対し「指摘は全く当たらない。国際会議の機会に外相間が接触することは、圧力強化という日米韓の考え方に何ら逆行するものではない」と述べました。

そのうえで、菅官房長官は「北朝鮮が真剣な対話に応じるよう、引き続き国連の場を含め、アメリカ、韓国を含めた関係国と緊密に連携し、中国、ロシア両国にもさらなる役割を求めながら、北朝鮮への圧力を強化し、諸懸案の解決につなげていきたい」と述べました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170808/k10011092811000.html

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170808/K10011092811_1708081304_1708081306_01_02.jpg