【マニラ=共同】マニラで開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)の関連会合に出席した中国の王毅外相は8日、国境地帯の境界を巡る緊張が続いているインド側と、フィリピン滞在中に正式な会談はなかったと明らかにした。帰国を前に記者団の取材に応じた。

 中国はインド側の部隊が中国側に越境したと主張しており、王氏は即時撤退を改めて訴えた。インド外務省によると、インドからはスワラジ外相ではなく、別の外交担当の国務大臣がマニラを訪れたという。

 また王氏は北朝鮮が国連安全保障理事会の制裁決議への反発を強めていることについて「皆が感情的になりすぎないようにすることが必要だ」と主張。

 「見たくないような局面や結果を招かないよう、冷静さと自制を保たなければならない」と述べ、緊張が高まることを警戒した。

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