モータリゼーションの波が押し寄せて、世界一巨大な自動車市場となった中国の自動車市場。国内外のブランドがシェア獲得に向けてひしめくなか、日本のブランドは一定の地位を確保している。中国メディア・今日頭条は4日「日系車はどうして中国市場でよく売れるのか」とする記事を掲載した。
 
記事は「中国市場において過去数年の潜伏と低迷を経験したトヨタ、ホンダ、日産といった日本の大手自動車ブランドが回復傾向にある」としたうえで、回復を実現できた理由について外的な要因、内的な要因の両方から分析している。
 
まず外的な要因については、韓国がTHAAD配備問題で、インドが国境問題で中国と激しく対立するなど、中国と周辺国を巡る新たな対立が生じたことにより、日本との対立ムードが相対的に和らいだ点を挙げた。

また、政治的な問題で打撃を受けた韓国車が大きくシェアを下げ、その最大の受益者が日系ブランドとなっているとも説明した。
 
そして、内的な要因としては「2012年の尖閣諸島国有化などの影響でシェアを落とし、危機感を抱いた日系各社が中国における経営戦略を全面的に見直し、中国の消費者をターゲットにした製品を開発し、現地生産する方向性へと転向したこと」、「製品戦略をより積極的に展開し、技術面においても設計面においても保守的な姿勢を改めたこと」の2点を挙げている。
 
中国市場を相手にしたビジネスでは、政治的な関係の変化による影響が売れ行きを少なからず左右することは否めない。しかし、中国で売れるかどうかの根本的な部分は、やはり中国人消費者の心をつかめるかどうかのようだ。

記事を読んだ中国のネットユーザーからも「日本車にはすでに十数年という市場での評判がある」、「やっぱり、国民から認められているからだろう」、「いい車は省エネで壊れにくい車」といったコメントが多く寄せられている。(編集担当:今関忠馬)

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