【マニラ=杉本康士】河野太郎外相は8日、フィリピン・マニラでドゥテルテ比大統領と会談した。中国が一方的に軍事施設建設を進める南シナ海や、7月に2度の大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射を強行した北朝鮮をめぐり、日比両国が連携していくことで一致した。

河野氏は会談で、フィリピン南部ミンダナオ島でのテロとの戦いに支持を表明し、ドゥテルテ政権が進めるインフラ整備、違法薬物対策、治安・テロ対策を支援する意向を示した。ドゥテルテ氏は日本からの支援に感謝の意を表した。

また、河野氏はベトナムのファム・ビン・ミン副首相兼外相とも会談し、日本による巡視船供与など日越両国間の防衛協力を強化する方針を確認した。

ミン氏は、河野氏が6、7両日の東南アジア諸国連合(ASEAN)関連外相会合で繰り返し中国を批判したことについて「南シナ海問題の協議の進展に向けた大きな契機となったと高く評価している」と歓迎した。

河野氏はさらに、インドネシアのルトノ外相とも会談し、両外相は北朝鮮に対して「非核化に向けた具体的行動を示すよう実効的な圧力を強化する必要がある」との認識で一致した。

http://www.sankei.com/world/news/170809/wor1708090004-n1.html

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ベトナムのファム・ビン・ミン副首相兼外相(左)と握手し、会談に臨む河野太郎外相 =8日、マニラ(共同)