大阪府は9日、第2庁舎の「咲洲(さきしま)庁舎」(55階建て、大阪市住之江区)にホテルが入居すると発表した。

 平成30年8月にオープンし、32年2月までに7〜17階のオフィス区画で計378室を全面開業させる予定。空室が目立っていた同ビルの稼働率を向上させ、外国人旅行客の増加による大阪の宿不足解消が狙い。

 府が6月から入居事業者を募集していた。

 府によると、ホテル営業を目指す2件の応募があり、より高い賃料(月額約3200万円)を提示した自転車販売などを手がける「リコジャパン」(堺市堺区)と不動産・建設業「西辻工務店」(大阪府和泉市)の共同応募者に決まった。

 今後、両社が出資して運営会社を設立する。

 リコジャパンによると、メーンのターゲットは中国からの旅行客。朝食付きで1部屋(定員2〜4人)1万4千〜1万6千円の宿泊料金を想定している。

 府が22年に咲洲庁舎を購入して以降、7〜17階のオフィス区画には今年6月まで約1年間限定で1社が入居したのみだった。全体の稼働率は約64%にとどまっていたが、ホテル開業により約84%になるという。

 松井一郎府知事は9日の定例会見で「(ホテルの入居で)ベイエリア全体に多くの海外からのお客さんを呼び込み、にぎわいをつくっていきたい」と話した。

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大阪府咲洲庁舎に入居が決まったホテルの部屋のイメージ図(リコジャパン提供)