先週の「北海道meijiカップ」は12位タイでした。優勝副賞のお菓子を目指して頑張ったのですが…ちょっと気合が入り過ぎてしまっていたのかもしれません(笑)。

さて、先週行われた海外メジャー「全英リコー女子オープン」ではキム・インキョン選手が勝ちました。また、私の出場した1つ前のメジャー「全米女子オープン」で優勝したのもパク・ソンヒョン選手と、続けて韓国人選手が勝っています。

そこで、今週はよく質問される「韓国人選手はなぜ強いの?」について、私なりの考えを話したいと思います。

まず先ほどの質問ですが、レクシー・トンプソン選手が言っていて同感したことがあったので引用させてください。

レクシー選手は韓国人選手の強さについて、「これは国の問題じゃない。それぞれの選手がそれぞれ個人個人の取り組み方であったり、持っている能力や才能の問題。それぞれの選手が頑張っているから上位にいるんだと思う」と言っていました。

韓国人が強いんじゃなくて、個人個人が持ってる能力が高いんだと私も思います。

例えば、この前の「サマンサタバサレディース」で優勝したキム・ヘリム選手は、私の1つ下で韓国時代によくプレーしていた選手です。実はジュニアの頃は、そこまで目立つ選手じゃありませんでした。ですが、彼女は飛距離を伸ばそうと10kg増量しました。

狙い通り飛距離がアップし、スコアを作れるようになって勝てるような選手になったのです。優勝できる力がついたのは、彼女なりの努力のたまものではないでしょうか。

同じような質問として「韓国人選手はみんなスイングがきれい」ということもよく耳にします。私の場合、ゴルフを始めたときから今に至るまで、一番大事にしていることは一緒です。

それはアドレスです。肩のライン、足のラインをターゲットに向けてしっかりと合わせる、ということにとても神経を使っています。他の選手はどう考えているか分かりませんが、みんなアドレスを大事にするという考えは持っていると思います。もちろん、日本の選手も気を遣っていると思います。

ちなみに朴セリキッズと呼ばれた私たちの年代と、チョン・インジ選手やパク・ソンヒョン選手ら若い選手とでは、同じ韓国人ゴルファーでも育ってきた環境には若干の違いがあります。

私たちやその上の方々のときは、ジュニアが練習する環境があまり良くなかったと思います。ゴルフ場はなかなか貸してもらえないし、パッティングを練習できるところも少なくて苦労しました。

ですが、最近の子たちはジュニアが気楽に入れるようなコースも増えたし、パッティンググリーンも増えました。練習の環境は良くなっていると思います。とはいっても選手と親の関係は今も一緒だし、親の影響でゴルフを始め、親の下で頑張っていくのは一緒ですけどね。

さて、今週は「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント」に出場します。あまり良い成績を出したことがない大会ですが、去年、ホールインワンを達成してシーズン最多記録を作った良い思い出のある大会です。今年はこれまでで最高の成績を出せるように頑張ります!

■キム・ハヌルプロフィール
キム・ハヌル(金・ハヌル)/1988年12月17日生まれ、韓国出身。小学5年生でゴルフを始め、高校3年生のときにプロ転向。下部ツアーからキャリアを重ね、11年、12年には韓国ツアー賞金女王に輝いた。15年からは日本ツアーに参戦。
同年9月に行われた「マンシングウェアレディース東海クラシック」で早くもツアー初優勝。2016年は「アクサレディス」に加えて最終戦「LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」も制覇した。
2年目にして早くもメジャーチャンプの称号を手にすると、2017年の「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」で史上8人目となるメジャー2連勝を達成。「サントリーレディス」でも勝利し、早くも賞金女王の筆頭となっている。
端正な顔立ちに加え、スラリとしたルックスはしばしば「女優のようだ」と評され、“スマイル・クイーン”の愛称で親しまれている。イ・ボミは同い年で大学の同窓生。170cm・58kg。

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