インドの独立から70年になる15日、モディ首相は国民に向けた演説を行い、「われわれには無法な野望をくじく十分な力がある」と述べて、北部の国境地帯やインド洋での進出を強める中国に対して、アジアの軍事大国として対抗していく姿勢を打ち出しました。

インドでは1947年にイギリスから独立して70年になる15日、首都ニューデリーで記念の式典が開かれ、モディ首相が国民に向けて演説を行いました。

この中でモディ首相は、独立後の民主主義が国を発展させる大きな力になったとして、世界最大の民主主義国家として、引き続き発展していくと強調しました。

そして、独立から75年の節目になる2022年までに、現在の高い経済成長を背景に「安全で繁栄した強力な国、国民が平等な機会を得られる国、科学と技術の分野で世界から尊敬を集める国にする」と訴えました。

そのうえでモディ首相は、北部の国境地帯やインド洋での進出を強める中国の動きを念頭に、「海であれ、陸であれ、国を守ることが最優先事項だ。われわれには無法な野望をくじく十分な力がある」と述べ、中国に対してアジアの軍事大国として対抗していく姿勢を打ち出しました。

トランプ大統領が独立70年に祝意

アメリカのホワイトハウスによりますと、トランプ大統領はインドのモディ首相と電話で会談し、インドがイギリスから独立して70年となることに祝意を表しました。そして、両首脳は地域の平和と安定を促進していく方針を確認しました。

また、トランプ大統領は、ことし11月にインドで世界の起業家が集まって開かれる国際会議に、長女のイバンカ大統領補佐官が率いる代表団を派遣する考えを示しました。

一方、モディ首相は「トランプ大統領が北朝鮮の脅威に対し、世界を結束させるため強い指導力を発揮していることに感謝する」と伝えたということです。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170815/k10011100691000.html

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170815/K10011100691_1708151657_1708151658_01_02.jpg