17日(現地時間)、米国国務省で開かれた米国と日本の2+2(外交・国防)長官会談は韓国としてはそれほど愉快ではないイベントだった。休戦ラインを挟んで北朝鮮に向き合い、北朝鮮挑発の影響を直接受ける最大の当事者である韓国が抜けているのに米国と日本が北朝鮮問題を議論する席だったからだ。

レックス・ティラーソン国務長官はこの日の会談で「外交的解決法を好むが軍事的行動も排除しない」と強調した。ジェームズ・マティス国防長官は「北朝鮮が挑発すれば直ちに軍事的措置に出ることができる」と警告した。対話を提案して軍事行動の自制を強調してきた韓国の立場とは距離がある。

一日前、ムン・ジェイン大統領は「韓半島でもう二度と戦争はないだろう」と強調した。米国ホワイトハウスと国務省の人々は「韓国疎外論」について極力否認し、「チームワーク」に言及する。簡単に言えば韓国とはかみあわないということだ。同じ側で走っているけれどボールはパスしたくないという例えが適切に見える。共助のない単独プレーなら同盟はむなしいこだまに過ぎない。

韓半島問題をめぐり北朝鮮さえ韓国を主要変数と考えていない。会談後に開かれた共同記者会見では韓国が疎外されたような雰囲気が一層如実に感じられた。ティラーソン長官はこの日の会談を説明しながら「アジア・太平洋地域の平和と安全はもちろん日本の安保を強化するための米国の抑止力拡大に重点を置いて対話を進めた」とした。もちろん米・日会談という特殊性があるが、以前は米国はいつも韓国の安保に先に言及し日本の協調を求めたことを勘案すれば、米国の態度変化に当惑する。

韓国にふれた部分もなくはない。ティラーソン長官は「地域パートナーとの安保協力が重要だ」とし、「韓国・オーストラリア・インドそしてその他の東南アジア諸国」と言及した。日本とは別に言及して韓国はオーストラリア・インド・東南アジアとくくってしまったのだ。日本と韓国に対する態度が違った。

マティス長官は北朝鮮脅威の最前線にある国家として韓国と日本を同時に指定した。それと共に北朝鮮の挑発に対応するため、日本との共助を「持続」し韓国との協力は「強化」しなければならないと言った。「持続」と「強化」の差を付けたのは現在の韓国との協力が不十分という意図と読める。マティス長官は発言途中、「同盟はただで得られるのではなく相互信頼を再確認しなければならない」という話もした。

1950年、米国がアチソンライン(当時の米国務長官がアジア防衛線から韓半島を除いて日本を入れた境界)発表後、6・25韓国動乱(朝鮮戦争)が起きたことを記憶しなければならない。外交は相手もあって、競争者もいるゲームだ。

金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮労働党委員長のグアム「包囲射撃」挑発後、ドナルド・トランプ米国大統領は直ちに安倍晋三日本総理と通話した。この時、韓国はチョン・ウイヨン安保室長とハーバート・マクマスター、ホワイトハウス国家安保補佐官が通話した。米・日外交・国防長官が会う時、韓国はジョゼフ・ダンフォード米軍合同参謀議長の訪韓で満足しなければならなかった。

北朝鮮の挑発をめぐる外交ゲームで相手が米国なら競争者は日本だ。韓国は日本との競争でいつも遅れをとっている。今回の米・日2+2会談はキム・ジョンウン委員長がグアムを攻撃すると脅して、トランプ大統領が「火炎と怒り」というとりわけ強硬な発言をした重大な状況で開かれた。ところが当事者の韓国では、まだ米国と外交長官、国防長官が会うという話が聞かれない。
(後略:米韓のすれ違いの詳細)

[ワシントン=イ・ジンミョン特派員]
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ソース:毎日経済(韓国語) [VIEWPOINT]韓国だけぐいっと抜くか…「第2アチソンライン」憂慮
http://opinion.mk.co.kr/view.php?year=2017&;no=555099