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2017/08/28(月) 08:21:27.90ID:CAP_USERそのうちの1人、インドネシア人のシティ・アイシャ容疑者(25)は、北朝鮮の工作員によって、わずか40日で暗殺犯に仕立て上げられたのだ。
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逮捕後、アイシャは両親宛てに、1度だけ手紙を書いている。母親のべナさん(48)によれば、
「自分は元気にしているので心配しないでいい。早く裁判を終えて家に帰りたい、という内容でした」
アイシャは2008年に結婚。男の子を出産するも、12年に離婚した。現地紙の記者が語る。
「最近は、クアラルンプール郊外にあるホテルのスパで、パートタイムのマッサージ嬢として働いていました。が、その一方、『Haven4men』(男たちの聖域)というマッサージ嬢の派遣サイトにも『ケリー』という名で登録していた。料金は45分5000円。
出張マッサージをしていて、ナイトクラブでもお客を探していたそうです」
彼女が、北朝鮮の工作員にリクルートされたのは1月5日のこと。
「午前3時、クアラルンプールの中心街にあるナイトクラブを出た後、マレーシア人のタクシー運転手がアイシャに声をかけた。彼女はすでに他の車を予約していたため、誘いを断った。
もっとも、元々、2人は顔見知りでした。運転手が『新しい仕事をくれる人を紹介しようか』と言うと、アイシャは快諾したそうです」(同)
娘は犠牲者
結果、これが運命の分かれ目となる。午前10時、運転手から「ジェームズ」と名乗る北の工作員、リ・ジウを紹介される。
「自分が関係しているお笑い番組に出演しないか」
男は、そう話した。
ギャラは1回400リンギット(約1万円)。事件を起こすまで計12回の撮影が行われた。うち9回の場所は、クアラルンプール郊外の、第一国際空港、第二国際空港、マンダリン・オリエンタル・ホテル等々。
彼女の役割はいつも同じで、ターゲットとなった人物の顔に“何かの液体”を塗り付けて逃げることだった。液体は、毎回違う臭いがしたという。
残りの3回の撮影場所は、カンボジアのプノンペン国際空港である。1月29日、彼女はジェームズに連れられ、「チャン」と名乗る男を紹介された。
「この男は、工作員のホン・ソンハクとみられます。流暢なインドネシア語を話し、この日以降、チャンが撮影の指揮を執るようになりました」(先の記者)
そして問題の2月13日。
「午前8時、クアラルンプールの第二国際空港に到着。チャンは胸に『LOL』とプリントされた長袖のシャツを着た若い女性を指し、『あれが今日の撮影のもう1人の出演者だ』と言われたそうです。
その女性こそ、もう1人の実行犯、ベトナム人のドアン・ティ・フォン(29)。その日、ターゲットとして金正男を指差したのもチャンでした」(同)
金正男がアイシャの前を通り過ぎた時、チャンはいつものようにアイシャの両手に液体を塗った。そして、彼女は犯行に及んだのだ。
恐るべき北の工作活動。アイシャの父親、アスリアさん(52)は、
「娘は犠牲者。間違いを犯したわけではない。全世界の人に、彼女が釈放されるよう支援をお願いしたい」
マレーシアでは、殺人罪で有罪になると死刑が適用される。初公判は10月2日。果たして――。
ワイド特集「『おんな城主』槿花一日の栄」より
https://www.dailyshincho.jp/article/2017/08280559/?all=1