歴史的な背景から日本に対して良い感情を抱いていない中国人は多い。しかし近年は日本を訪れる中国人観光客が増加していることや、中国を訪れる外国人旅行客が増えないのに、訪日外国人が年々増加していることに対し、中国ネット上では悔しさを吐露する声が増えているようだ。

中国メディアの今日頭条はこのほど、外国人旅行客が増加し続ける日本とほとんど増えない中国には「観光地としての魅力に大きな違いがある」と論じる記事を掲載した。

円安はすでに一服しているが、日本を訪れる外国人旅行客の数は増加基調を維持している。日本政府観光局(JNTO)によれば、2016年に日本を訪れた外国人客は前年比21.8%増の2403万9700人に達し、17年1ー7月は前年同期比17.3%増となっている。

しかも、7月の訪日外客数は、前年同月比16.8%増の268万2000人となり、単月として過去最高を記録した。

日本のインバウンドはまさに好調そのものだが、中国を訪れる外国人客は年1%程度の伸びにとどまっているとされ、悠久の歴史を持つことを誇りにする中国人としては外国人が観光に訪れないことが不満で仕方ないらしい。

記事は、「古くから文明を持つ中国を訪れず、日本を訪れるなんて」といった声が中国ネット上にあふれていることを紹介する一方で、日本を訪れる外国人観光客のうち、国籍別では中国が最多であることも中国人ネットユーザーにとっては大きな屈辱であるとした。

では観光地としての魅力を比較した場合、日本と中国にはどのような違いがあるのだろうか。記事は「清潔さ」、「販売されている製品の質」を挙げているが、これは中国人目線の魅力だと言える。

また、中国は大気汚染や食の安全問題が深刻化しており、できるだけ訪問を避けたいと考える外国人は少なからず存在すると考えられる。一方、日本では治安面も含めて外国人が不安になるような要素がほとんどなく、こうした点は日本を訪れる外国人が増えている要因の1つと言えるだろう。


2017-08-28 10:12
http://news.searchina.net/id/1642728?page=1