インターネットが普及し、さまざまな情報に容易にアクセスできるようになった中国だが、それでも日本についてはまだ正確な知識が広まっているとは言いがたい状況だ。また、抗日ドラマなどの影響なのだろうか、日本に対する中国人の印象も偏っていて、今でも「日本人は凶悪な民族」だと考えている中国人もいる。

だが、中国メディアの今日頭条はこのほど、「中国人は一度でも日本を旅行で訪れ、日本がどういう国かを体験すべきだ」と論じる記事を掲載した。

この記事の筆者は、東京都内の大学に留学生として来日し、博士課程を経て現在も大学で学生の指導に当たっているという中国人だ。日本在住の期間が長いゆえ、日本社会や日本人に対する理解も深いことが読み取れるが、この中国人の印象からすると「中国のテレビドラマで語られる日本人は実際の日本人とは全く異なる」のだという。

この中国人がまだ日本に来て1カ月ほどしか経っていなかったころ、「背筋に冷や汗をかくような思いをした」らしい。それは東京が100年を超す歴史ある建造物と近代化が進んだ街並みが共存していて、しかもどこでも同じように秩序が保たれていて、サービスの水準も一律に高く、そして日本人は誰もが真面目で勤勉であることを感じ取ったからだという。

たとえば、下町にある家族経営の金物屋でも「売り物は整然と並べられ、清潔感がある」し、工事現場を行き来するトラックでさえ「積荷がきちんと覆われ、車は清潔で運転手の身なりもきちんとしている」ことに驚いたと紹介した。

確かに中国では都市にある高級ブランドであれば店員のサービスはそれなりの水準にあるが、個人経営の小さな商店は店員の態度に愛想の1つも見られない店が普通にある。また積載量を大幅にオーバーしたトラックも普通に道路を走っていて、こちらが逆に冷や汗をかくことがある。

さらに記事は、現在の中国はハード面では日本とさほど大きな差はないが、ソフトの面での差は大きく、「交通規則を守り、ゴミのポイ捨てをせず、穏やかに人に接し、真摯に物事に取り組むという点匂いて中国はまだ歩み始めたばかり」と指摘。

また、現在の「日本の一般の人々は親切で、中国人の一般庶民と変わらず、平和を愛している」とし、中国で日本人に対して間違ったイメージが定着していることについて「中国人は一度でも日本を旅行で訪れ、日本がどういう国かを体験すべきだ」と呼びかけている。(編集担当:村山健二)

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