訪米している共に民主党の秋美愛(チュ・ミエ)代表の発言が論議を呼んでいる。秋代表は今月7日、韓米首脳会談での非公開発言を公表したほか、韓米自由貿易協定(FTA)の破棄検討にまで言及し、大統領府(青瓦台)や与党内からすら「不適切だ」と指摘する声が上がっている。

 秋代表は15日、ワシントンで開かれた特派員昼食会で韓米FTA改定交渉に関連し、「米国側の誤解と圧迫の度合いが強いが、米国に来てみると、米国内の雇用問題を解決することにポイントがあるようだ」と述べた上で、「それほど無理な主張をするならば、我々も国内政治がうまくいかないと強く話した。韓国にあまりに無理な要求をするならば、破棄も検討せざるを得ない」と発言した。

 米トランプ政権は韓米FTA破棄までちらつかせ、韓国政府の再交渉を迫っている。しかし、政府は現在、メリットを得られている既存の協定をどうにかして維持したい立場だ。民主党のベテラン議員は本紙の電話取材に対し、「(米国が)韓米FTAの破棄を望んでいる状況で、(韓国が)改定交渉へのかじを切ったと言っているところで、秋代表がなぜあのような発言を行うのか分からない」と話した。別の議員は「米国が韓米FTAを破棄すればどれだけ損をするかいくら説明しても足りないのに、与党代表が渡米して破棄に言及するのは不適切ではないか」と述べた。これに先立ち、文在寅(ムン・ジェイン)大統領は「韓米FTAは相互の経済発展に必須であり、これを固く守り、発展させていく」と発言している。

 秋代表は前日にはトランプ大統領が7日に韓米首脳会談で文大統領に「必ず統一しなければならないのか」と問いかけたという非公開の会談内容を公表した。これについて、韓国大統領府は「首脳間の非公開の会話は事実関係を確認できない」とコメントしたが、内部からは「秋代表がなぜあんな発言をするのか分からない」とする反応が聞かれた。

 外交筋は「首脳会談で公開しないことに決めた部分は機密だ。会談の同席者でもなかった秋代表がこうした発言を行うのは外交儀礼にも反する」と指摘した。

イ・オクチン記者

2017/11/17 08:54 朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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秋美愛(チュ・ミエ)代表