産経ニュース2017.12.2 08:00更新
http://www.sankei.com/world/news/171202/wor1712020008-n1.html

【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮が来年2月開催の平昌五輪の出場枠を獲得したフィギュアスケートのペアについて、期限までに出場の意思を示さなかったと韓国メディアなどが1日までに報じた。北朝鮮が11月29日に大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射したことで欧州で五輪参加を危ぶむ声も広がっており、北朝鮮に五輪参加を求めてきた文在寅政権の“対話構想”も暗礁に乗り上げている。

 北朝鮮は9月、リョム・テオク、キム・ジュシク組が五輪競技で唯一の出場枠を得たが、10月末の期限までに国際スケート連盟(ISU)に出場通知をしなかったという。米メディアは、日本に出場権が移る見通しだと伝えた。

 文大統領は対話の足掛かりにと、北朝鮮に一貫して五輪参加を求めてきた。だが、今回のICBM発射が冷や水を浴びせた。

 文氏は、トランプ米大統領が11月30日の電話会談で、五輪への高官級の代表団派遣を表明したのに謝意を示し、「各国に安全な大会との確信を与えるだろう」と述べた。一方で、29日の国家安全保障会議(NSC)では「米国が先制攻撃を念頭に置くような事態は防がなければならない」との懸念も示していた。