https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171202-00022224-kana-l14

【時代の正体取材班=石橋 学】人種差別・排外主義を扇動する極右活動家、瀬戸弘幸氏が川崎市教育文化会館(同市川崎区)で集会を計画している問題で、市民団体「『ヘイトスピーチをゆるさない』かわさき市民ネットワーク」は1日、市、区、同会館の3者に会館の使用許可を取り消すよう要請した。

 過去の言動からヘイトスピーチが行われる恐れが高く、市が策定した公的施設での差別的言動を事前規制するガイドラインに照らし、会館使用を認めるべきではないとしている。

 極右政治団体「日本第一党」最高顧問を務める瀬戸氏は、人権擁護条例制定など市が進めるヘイトスピーチ対策の阻止を公言する。

 川崎市内の在日コリアンを標的に「死ね」「たたき出せ」と叫ぶ「日本浄化デモ」に参加。自身も講演会やヘイトデモを主催し、告知から事後の動画公開までインターネットを利用して差別をあおり、人権侵害を確信的に繰り返してきた。

 10日の集会を告知するブログ記事でも「北朝鮮を擁護する在日朝鮮人は日本から出て行け」と書き込み、在日市民の写真を無断で掲載するなどして敵対感情をあらわにしている。在日2世の「(ぺ)重度(ジュンド)さんは「市の文化事業の中心的な施設を狙って人権への攻撃を仕掛けてきている。彼らの言動を注視、分析し、使用を不許可にしてもらいたい。全国初のガイドラインもでき、川崎市は『人権のまち』として全国的な注目を集めている。ヘイトスピーチをなくしていく先頭に立ってほしい」と訴えた。

 ガイドラインの運用は来年3月から始まるが、市は利用申請者の活動歴や発信情報をチェックするなど、ガイドラインに準じた対応を取っている。