新海誠監督の大ヒット映画が韓国で放映されたのは2017年1月4日。ちょうど1周年ということで、アンコール上映されるのだ。

日本でも注目を集めたことが記憶に新しいが、『君の名は。』は韓国でも大ヒットを記録した。累計観客動員数は367万人(韓国映画進行委員会)。これまで韓国国内で公開された日本映画の最多動員数だという。

映画だけでなく原作小説や関連書籍も売れ、当時、混乱していた韓国政治を皮肉ったパロディーまで登場する人気ぶりだった。

拒絶される日本の作品もあるなかで…

周知の通り、日本でヒットした作品だからといって、韓国でもヒットするとは限らない。

映画やドラマはもちろん、同じスポーツ漫画でも、『スラムダンク』は今でも人気だが『キャプテン翼』は拒絶されている。

逆に日本ではそれほど話題にならなかった作品が、韓国で人気を博すケースもあるだろう。

そんなところに日韓の違いや共通点があって興味深くもあるのだが、『君の名は。』は日韓いずれでもヒットしたというところに、凄みを感じてしまう。

何よりも公開からわずか1年で再上映というのは、あまり聞かない。

再上映までの期間が異例

例えば、韓国で非常に高い人気を誇る岩井俊二監督の『Love Letter』は、昨年12月に3回目の再上映をしたが、同作が韓国で初めて公開されたのは1999年12月だ。

韓国でも人気の高いジブリ作品でもその傾向は変わらない。

前出の『ハウルの動く城』も2004年の初公開から10年が経った2014年になって再上映されている。また『千と千尋の神隠し』も初公開2002年、再上映2015年で、ある程度の月日が流れてから再上映されるのが一般的だ。

それだけに、公開1周年で再上映という異例の早さが、『君の名は。』の韓国における影響力を物語っているように思えてならない。

吹き替え版よりオリジナル

ちなみに、韓国で公開された『君の名は。』には、当然ながら韓国語吹き替え版もある。

ただ、「映画『君の名は。』1周年で再上映…ファンたちは“吹き替え版はNO”」(『ソウル経済』)などと報じられているように、韓国の映画ファンはオリジナル版を好む傾向が強いようだ。

(参考記事:声優対決では日本に軍配も…韓国版『君の名は。』三葉役のキム・ソヒョンは“清純美女”!!)

いずれにしても異例の再上映によって新年早々、再び韓国で注目を集めそうな『君の名は。』。同国における日本映画を代表する作品になりそうだ。

http://news.livedoor.com/article/detail/14113628/