https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180116/k10011290131000.html
1月16日 4時38分

慰安婦問題をめぐる日韓合意に関して、韓国外務省は「日本に追加の措置を求めることは考えていない」としていて、カン・ギョンファ(康京和)外相がカナダで開かれる多国間の会合に合わせて、河野外務大臣にそうした立場を詳しく説明することを検討しています。

カナダのバンクーバーでは、16日に北朝鮮の問題をめぐって日韓を含めた関係国の外相会合が開かれることになっていて、韓国のカン・ギョンファ外相は、これに合わせて河野外務大臣と個別に会談して、慰安婦問題の合意に関する新たな方針を詳しく説明することを検討しています。

カン外相は今月9日、慰安婦問題の合意への方針を発表し、再交渉は求めない一方、「日本側に、被害者たちの名誉や尊厳の回復と心の傷を癒やすための努力を続けるよう促す」と強調しました。

これに対して日本政府は強く反発していて、安倍総理大臣は12日、「日韓合意は国と国との約束であり、これを守ることは国際的かつ普遍的な原則だ。韓国側が一方的にさらなる措置を求めることは、全く受け入れることはできない」と述べました。

韓国外務省の当局者は「日本側に追加の措置を求めることは考えていない」としていて、元慰安婦の女性たちへの謝罪などについても、「日本政府が自発的に誠実さを見せるのであれば、これを歓迎する」という姿勢にとどめており、カン外相もそうした点を説明して日本との関係悪化を避けたいものと見られます。