2018年1月15日、韓国・中央日報によると、北朝鮮が9日の南北閣僚級会談で、韓国が提案する離散家族再会行事開催の前提条件として、16年に韓国に集団亡命した北朝鮮レストランの女性従業員12人の送還を要求していたことが分かった。

会談関係者によると、9日の会談で韓国側は北朝鮮の非核化問題を議論するとともに、離散家族再会行事の開催を提案した。これに対し、北朝鮮側は北朝鮮レストランの女性従業員12人の送還問題に言及し「われわれは離散家族再会に関する立場を何度も伝えてきた。まずは韓国側がすべきことをせよ」と述べて拒否したという。北朝鮮はこれまで何度も、声明やメディアを通じて16年4月に韓国に集団亡命した北朝鮮レストランの女性従業員12人の送還を要求してきた。さらに、会談では北朝鮮側が「(離散家族や北朝鮮の非核化問題に何度も言及すれば)会談が決裂しかねない」と脅す場面もあったという。

北朝鮮が女性従業員12人の送還問題に重点を置く理由について、韓国政府当局者は「金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の指示があったため」とみている。そのため、金英哲(キム・ヨンチョル)統一戦線部長らが積極的に離散家族再会を推進することは難しいという。

韓国統一部の趙明均(チョ・ミョンギュン)長官は会談後、離散家族再会に合意できないことについて、「さまざまな南北関係の状況を考慮しなければならない」と話した。これまでに脱北者を韓国政府が公式に送還したことはなく、女性従業員12人についても一部が大学に進学するなど韓国社会に定着しているため、韓国政府は北朝鮮が提示した条件に困惑した様子を見せているという。

また、会談では南北軍事当局会談開催に関する話題も出たが、北朝鮮側は「平昌(ピョンチャン)五輪への北朝鮮代表団派遣問題に集中しよう」と主張した。このため、韓国では「今後行われる予定の南北軍事当局会談での話題も五輪関連に限定される可能性が高く、離散家族再会など南北関係進展に向けた本質的な協議が進展するのは五輪以降になる」との見方が強いという。

これについて、韓国のネットユーザーからは「北朝鮮にそれを言わせること自体が情けないし恥ずかしい。政府関係者は反省してほしい」「北朝鮮に遊ばれている」「そんな発言が出た瞬間に協議決裂を宣言するべきだった」「韓国がすがっているように見えるのはなぜ?」など韓国政府に対する批判的な声が相次いでいる。

(以下略、続きはソースでご確認下さい)
http://sp.recordchina.co.jp/newsinfo.php?id=502862&;ph=0