特に高い精神性と抽象的な事物に関する語彙の大部分が、多くの人々にとって縁遠いものとなっていった。

そのため一般の韓国人は、そして北朝鮮人も、
まちがいなく日常的な感覚から離れて、高度な議論を深めていく事が全く不得手な国民となってしまっている。


たとえば、東方研究会会長の金膺顯氏は、次のように言っている。

「戦後、国粋主義者たちによって、漢字が学校教育から疎外された結果、
意味も解らないままに言葉を使い、80%以上の語彙を失い、
現在では世界最低の読書率を記録するに至ってしまった。
一朝のうちに国民全体が非識字者のどん底に陥った事を痛歎しないではいられない。」
(ハングル+漢字文化1999年8月刊)


80%以上失われたという語彙の大部分が、日常的にはあまり使われない、
しかし、文明を論じたり、高度な思考を展開したりしなくてはならない概念語、抽象語、専門語など「漢語高級語彙」の一群なのである。

そのため、韓国には国民一人当たり年間平均購読量が世界最低という、惨憺たる知的荒廃が生み出されている。



韓国人から見た北朝鮮、呉善花より