https://mainichi.jp/sportsspecial/articles/20180211/k00/00m/050/070000c

 【平昌・田原和宏】平昌冬季五輪の式典総監督を務める宋承桓(ソン・スンファン)さんは10日、開会式の経費が約700億ウォン(約70億円)だったことを明らかにした。

 宋さんは、大会組織委員会から依頼されたのは「低予算で最大限のインパクトを出してほしい」というものだった、と苦笑いで振り返った。

 当初の600億ウォン(約60億円)の予算にはリハーサル期間中のスタッフの宿泊費なども含まれていた。会場の平昌五輪スタジアムは山間部の郊外にあるため、電源や通信ネットワークも一から構築しなければならなかった。このため、現実とコンピューターの世界を重ね合わせた「拡張現実(AR)」を盛り込んだ映像などの制作には200億〜300億ウォン(約20億〜30億円)しか充てられなかった。

 大会2カ月前に、組織委から100億ウォン(約10億円)の追加予算が認められたため、客席全体にLED照明を設置し、入場行進の際に各国・地域の名称や国旗を映し出すなどの演出ができたという。