http://www.sankei.com/smp/economy/news/180223/ecn1802230046-s1.html

 韓国政府は23日、福島など8県産の水産物の輸入禁止措置是正を世界貿易機関(WTO)の紛争処理小委員会(パネル)が勧告したことを受け、上訴する方針を決めたと発表した。「国民の健康保護と安全のため」としている。

 これに対し、斎藤健農相は23日の記者会見で「遺憾だ。WTO協定違反が認められたことを韓国は重く受け止めてほしい」と述べた。

 韓国政府は、今回の勧告によって「現行の輸入規制措置が解除されるわけではない」と強調。「政府はいかなる場合でも放射能に汚染された食品がわれわれの食卓に上ることがないよう、安全確保に全力を尽くす」とした。

 制度上、パネルは裁判の「一審」に当たり、不服があれば「二審制」の下で60日以内に上訴できる。上訴を審理する上級委員会の判断は早くて夏ごろの見通し。日本政府は「パネルの判断を歓迎し、誠実かつ速やかな是正を求める」と韓国をけん制していた。(共同)