アメリカのポンペイオ国務長官とニューヨークで会談した北朝鮮のキム・ヨンチョル朝鮮労働党副委員長が、キム・ジョンウン(金正恩)委員長からの書簡を届けるため首都ワシントンを訪れる予定で、トランプ大統領が米朝首脳会談の開催を判断するのか注目されます。
ポンペイオ国務長官と、北朝鮮の指導部レベルの高官としては18年ぶりにアメリカを訪れたキム副委員長は、2日間にわたってニューヨークで会談し、非核化とその見返りなどをめぐって協議しました。

会談後の記者会見でポンペイオ長官は、史上初となる米朝首脳会談の開催に向けて「大きな進展があった」と強調しました。
1日には、キム副委員長がキム・ジョンウン委員長からの書簡を届けるため首都ワシントンを訪れる予定で、ホワイトハウスでトランプ大統領に直接、手渡すものとみられています。

これについてホワイトハウスの副報道官は記者団に対し、「歓迎する。書簡を受け取り、非核化という目標に向けて取り組むのを楽しみにしている」と述べました。
ただ、書簡の内容は、まだ分からないとしています。

書簡に米朝首脳会談に向けたキム委員長の意志が記されているのか、そして、トランプ大統領が当初の予定どおり、今月12日にシンガポールで首脳会談を開催すると判断するのか注目されます。
米は韓国に協議結果伝える
韓国外務省によりますと、アメリカのポンペイオ国務長官は1日午前8時半すぎからおよそ25分間、カン・ギョンファ(康京和)外相と電話で会談しました。

この中でポンペイオ長官はニューヨークで行われた北朝鮮のキム・ヨンチョル朝鮮労働党副委員長との会談と、南北の軍事境界線にあるパンムンジョム(板門店)で行われた米朝の実務協議の結果を伝えるとともに、史上初の米朝首脳会談に向けたアメリカ側の立場について説明しました。

これに対してカン外相は、米韓両国の間で緊密な意思疎通が行われていると評価しました。
双方は対話が進んでいる現状を維持することや、完全な非核化、それに朝鮮半島の恒久的な平和構築をめぐって意見を交わしたほか、米朝首脳会談の実現のため緊密に協力していくことで一致しました。
NHK
6月1日 10時26分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20180601/k10011460871000.html