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▲明治維新150周年である今年のNHK大河ドラマ『西郷どん』のポスター。

明治維新150周年を迎えた日本では、展示会、ドラマ放映、美術展開催など関連文化行事が盛んだった。問題は文化行事が文化ではなく政治行事に変質している感があるという点だった。京都の明治維新記念館である霊山歴史館では「明治維新三傑」の1人、西郷隆盛(1828〜1877)特別展が開かれていた。ぱっと目が覚めた。西郷隆盛は維新の主役の1人で、朝鮮を侵略しようという征韓論を主張し日帝のアジア侵略の土台となった人物であるためだ。日本の極右と対外侵略のアイコンだ。展示館ではそんな人物を愛国者として紹介していた。彼を英雄として描写した絵と石膏像も見られた。反乱を起こして敗北し切腹する際に使ったというさびがついた刀まで展示された。

薩摩の西郷隆盛は坂本龍馬の斡旋で長州の木戸孝允(1833〜1877)と会い薩長同盟を成し遂げた。だがこの2人の朝鮮に対する考えはそれぞれ違った。西郷隆盛は朝鮮を侵略しようという征韓論を掲げた。朝鮮に使節に送り国王の前で無礼な行動をすれば処刑されるのでこれを理由に朝鮮を侵略しろとそそのかすほどだった。木戸孝允は征韓論を主張した日本の極右思想家吉田松陰(1830〜1859年)の弟子だったが、これには極力反対した。もう1人の維新三傑の1人で薩長同盟締結の現場にいた薩摩出身の大久保利通(1830〜1878年)は性急な対外膨張より富国強兵を優先した。

さらに問題なのは今年のNHK大河ドラマ『西郷どん』の主人公が西郷隆盛という事実だ。それも西郷隆盛を「勇気と実行力で時代を開き、愛のあふれる指導者」として描写している。「西郷どん」は西郷隆盛の愛称だ。公信力があるNHKが明治維新三傑のうちよりによって極右派のシンボルで征韓論を主張した西郷隆盛を明治維新150周年を迎える今年の大河ドラマの主人公に選んだことは隣国を不快にさせるのに十分だ。明治維新以降に力を得た日本が薩摩と長州出身の軍人による武断統治を経ながら45年までアジアを戦乱に追いやった過去を考えると、これは戦争被害国全体を無視する行動と言わざるを得ない。
(中略)

京都国立近代美術館は「明治150年展 明治の日本化と工芸」特別展を、東京国立近代美術館は明治維新の年に生まれ今年で誕生150周年を迎えた横山大観(1868〜1958)特別展をそれぞれ開いていた。いずれも日本の優れた文化・芸術作品だった。桜の花と富士山など日本を象徴する絵を好んで描いた横山大観は現代美術界で「日本画」のジャンルの水準を大きく高めた大家に挙げられる。

問題はこうした展示会が日本の美術や芸術を見せる企画ではなく明治維新で日本が文化大国・文明大国・経済大国になったことだけ強調するために企画された感があるという点だ。『美しい国へ』という著書を出し、恥ずかしい過去史を無視して「美しい国作り」を政策として推進してきた日本の安倍晋三首相の意図に合わせたという評価だ。安倍首相がこうした一連の明治維新関連展示会を通じて日本を戦犯国として非難を受ける状態になる前の「美しい」状態に変えようと試みているとの指摘を受けている。

このような明治関連展示は安倍首相の日本がややもすると自己中心的で自己陶酔的であり偏狭な民族主義に進む兆しではないかとの疑念をかけられるに値する。日本が明治維新を隣国とともに記念するにはその陰に対する省察、周辺国に対する積極的な疎通、そして歴史を見る謙虚な姿勢から持たなければならないだろう。

ソース:中央日報/中央日報日本語版<明治文化行事も安倍首相の「過去史無視」宣伝の場に>
http://japanese.joins.com/article/869/242869.html

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