(CNN) 中国の中でも人口密度の高い華北平原は、2070年までに人間が生存できる限界の暑さに達するとの研究結果がこのほど発表された。

米マサチューセッツ工科大学で水文学と気候科学を研究するエルファティ・エルタヒル教授らが、温室効果ガスの大幅削減が実現しないまま気候変動が続くと仮定して予測した。

この研究には気温だけでなく、汗の冷却作用も考慮した「湿球温度(WBT)」という指標が使われている。WBTが35度に達すると、健康な人でも屋外に6時間以上いれば生命に危険が及ぶ。

研究チームによると、華北平原は2070〜2100年の間に、この限界を超える熱波に数回襲われると予想される。

首都・北京を含む華北平原の人口は4億人。屋外で働く農民が多数を占める。

華北平原では灌漑(かんがい)が盛んに行われ、その水が蒸発して湿度が上がりやすいために、気候変動の影響が増幅されるという。

この地域では50年前から、すでに強い熱波が明らかに増えていると、エルタヒル教授は指摘する。

研究チームは、将来の熱波による生命の危険を避けるため、環境の変化に合わせた有効な対策を立てる必要がありそうだと警告している。

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