【ソウル聯合ニュース】韓国ソウルの梨花女子高校など全国46校の高校生が2日、ソウル・フランシスコ教育会館前で「つまずきの石(Stumbling block)」の除幕式を開催した。「つまずきの石」は旧日本軍の慰安婦被害者を記憶するため、被害者の名前などを刻んだプレート。

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「少女像」の背後に設置された「つまずきの石」の除幕式=2日、ソウル(聯合ニュース)

日本による植民地時代の1929年に南西部・光州の学生による抗日独立運動「光州学生運動」が発生した日でもある「学生独立運動記念日」(11月3日)を翌日に控えた2日の除幕式で公開された「つまずきの石」は、ドイツで1990年代に始まった、ホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)の犠牲者の名前や経歴が刻まれたプレートがついたブロックを犠牲者が生前暮らしていたとされる家の前の舗道に埋めるプロジェクトに倣ったもので、全国の高校生が力を合わせ、259枚を製作した。

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259枚のプレート=2日、ソウル(聯合ニュース)

今回のプロジェクトを主導した梨花女子高校の歴史サークルの副会長は「全国の高校生たちの小さな声が集まって叫び声になり、小さな手助けが合わさり歴史を作った」と述べた。

 この日の除幕式には約70人の高校生が参加し、慰安婦被害者のつらい歴史を忘れてはいけないと声を上げた。 
 発言台に立った生徒は「記憶しなければ消えるという言葉がある」とし、「消えないようにするためにより多くの人が協力しなければならない。今回のプロジェクトがそのような契機になってほしい」と話した。

 別の生徒は、数日前に慰安婦被害者のハ・ジョムヨンさんが亡くなったことに触れ、「真実は絶対に隠すことはできず、隠してはならない。つらい歴史の記憶も歴史として記録されなければならない」と強調した。

 高校生たちは日本政府に対し謝罪を要求し、韓国政府には慰安婦問題の解決を求めた。

 除幕式に合わせて発表した宣言文では「まだ解放されていない歴史、慰安婦問題解決のために高校生が力を合わせる」とし、「日本政府は70年以上、いかなる謝罪と反省もしていない。全ての歴史が跡形もなく消えると錯覚しているようだ」と指摘した。

 また「つまずきの石はこの世で最も悲しい歴史だ。しかし、このつまずきの石は世の中で最も真実で正しい歴史になる」とし、正しい歴史を刻むまで歩み続けると宣言した。

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聯合ニュース 2018-11-02 21:41