日帝(日本帝国主義)による強制占領期の1919年に起きた三・一運動で独立宣言書に署名した33人(通称・民族代表33人)の名誉が傷つけられたとして、子孫らが韓国史の講師、ソル・ミンソク氏(48)を相手取り起こした損害賠償訴訟で、ソウル中央地裁は14日、ソル氏に慰謝料1400万ウォン(約140万円)の支払いを命じる原告勝訴の判決を言い渡した。原告1人当たりの慰謝料は25万〜100万ウォンとされた。

 ソル氏は2014年から15年にかけ、著書や放送を通じ、「民族代表33人は三・一運動当時、現在の風俗店に当たる『泰和館』で昼酒を飲んで騒ぎを起こした。1920年代には大半が親日に転じた」などと主張した。これに対し、独立運動家の孫秉煕(ソン・ビョンヒ)、韓竜雲(ハン・ヨンウン)ら民族代表33人中20人の子孫は、ソル氏に1人当たり3000万ウォンの慰謝料を求める訴訟を起こした。

 ソウル中央地裁は、ソル氏の発言のうち、「民族代表の大半が親日に転じた」という表現について、歴史批評の範囲を超えた虚偽事実であり、名誉毀損に当たると判断した。「風俗店」「昼酒」といった表現は虚偽とは言えないが、侮辱に当たるとした。同地裁は「妓生(キーセン)の世話を受け、酒を飲むことができる泰和館を風俗店と呼んだり、民族代表が昼酒を飲んで騒いだと指摘した点は虚偽とは断定できない」とした。その上で、そうした表現に事実に沿った面があるにせよ、必要以上に独立運動家を卑下、侮辱し、子孫に精神的苦痛を与えたと認定した。

韓慶珍(ハン・ギョンジン)記者

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朝鮮日報/朝鮮日報日本語版 2018/11/15 10:01