【ソウル聯合ニュース】韓国の大法院(最高裁)は23日、日本による植民地時代に徴用され、三菱重工業の軍需工場で働かされた元女子勤労挺身隊の韓国人被害者4人と遺族1人の計5人が同社を相手取り起こした損害賠償請求訴訟の上告審判決を29日に言い渡すと発表した。

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2015年6月、二審でも訴えが認められて喜ぶ原告側関係者(資料写真)=(聯合ニュース)

被害者たちは太平洋戦争中の1944年5月、三菱重工の名古屋航空機製作所に強制徴用され、無賃金で重労働を強いられた。

1999年3月、日本政府と三菱重工を相手取り損害賠償を求める訴訟を日本の裁判所に起こしたが、2008年に最高裁で敗訴が確定。2012年に韓国で提訴し、一審は三菱重工側に損害賠償の責任があるとして、被害者4人に各1億5000万ウォン(現在のレートで約1500万円)、遺族に8000万ウォンの計6億8000万ウォンを支払うよう命じた。

 2015年6月の二審判決も、「日本政府の侵略戦争遂行のための強制動員政策に便乗し、お金を稼げるといううそで少女たちを軍需工場に配し、劣悪な環境の中で危険な業務をさせたのは人道に反する不法行為だ」と、三菱重工の損害賠償責任を認め、被害者3人に各1億2000万ウォン、1人に1億ウォン、遺族に1億208万ウォンの計5億6208億ウォンを支払うよう言い渡した。

 三菱重工側は判決を不服とし上告した。韓国の裁判所に事件の管轄権がないことや、旧三菱重工と現三菱重工が異なること、日本での訴訟で原告敗訴が確定したこと、1965年の韓日請求権協定により徴用被害者の損害賠償請求権が消滅したことなどを上告の理由として挙げた。

 今回の訴訟は、梁承泰(ヤン・スンテ)元大法院長(最高裁長官)在任時の司法が当時の朴槿恵(パク・クネ)政権側との取引により故意に裁判の進展を遅らせたとされる強制徴用を巡る訴訟のうちの一つで、大法院がどのような判断を示すかに注目が集まる。

 また、大法院は別の強制徴用被害者6人が三菱重工を相手取り起こした損害賠償請求訴訟の上告審判決も29日に言い渡す予定だ。

 大法院は10月末に新日鉄住金に対し日本による植民地時代に強制徴用された韓国人被害者への賠償を命じた判決で、請求権協定により被害者の賠償請求権は消滅していないとの判断を示した。

 三菱重工の賠償責任を認めた場合、 新日鉄住金への判決の時と同様、韓日間の外交摩擦が予想される。

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聯合ニュース 2018.11.23 17:53

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