【ソウル=山田健一】韓国サムスン電子が31日発表した2018年10〜12月期連結決算は、営業利益が10兆8000億ウォン(約1兆500億円)と、前年同期に比べて29%減った。半導体部門の利益が17年1〜3月以来の水準に落ち込んだため。自社製スマートフォン(スマホ)を中心とする「IT&モバイル」部門も低調だった。

売上高は10%減の59兆ウォン超。サムスンは31日、サーバーやスマホの記憶媒体として使う、主力の半導体メモリーについて「主要顧客の在庫調整により、需要が大幅に減少した」と説明した。

半導体メモリー価格が下落に転じ、半導体部門の営業利益は29%減の7兆7700億ウォンと、16年7〜9月期以来、約2年ぶりに前年同期を下回った。米中貿易戦争をめぐって、中国経済の先行きに不透明感が出ている影響もあるとみられる。

IT&モバイル部門の営業利益は38%減の1兆5100億ウォン。大画面の高級機種「ギャラクシーノート9」がふるわなかった。中位機種の販売競争で中国華為技術(ファーウェイ)などに対抗するための販売促進費も膨らんだ。

サムスンが同時に発表した18年12月通期の連結営業利益は、前の期比10%増の58兆8900億ウォン。1〜9月期までの半導体メモリーの好況に伴い、2年連続で過去最高を更新した。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO40701470R30C19A1EAF000/
日本経済新聞 2019/1/31 10:15