米ホワイトハウスの請願書サイトで、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設工事中止を求める署名を募ったハワイ在住の作曲家、ロバート・カジワラさん(32)が22日、辺野古を訪れた。沖縄にルーツを持つカジワラさんは「きちんと意思を示そう」と、辺野古の埋め立ての是非を問う県民投票への参加を呼びかけた。

カジワラさんによると、署名は昨年12月から現在までに21万筆以上が集まった。ホワイトハウスからの返答はまだないが、複数の米政府関係者から「沖縄の人たちを助けたい」と協力を打診されたという。

 カジワラさんは過去にも辺野古に足を運んだことがあり、この日は、米軍キャンプ・シュワブのゲート前で、抗議活動をしていた市民数十人に「皆さんが私たちに勇気を与えている。署名のきっかけは皆さんの行動だ」と語りかけた。

 カジワラさんが19日に来日した際、関西空港での入国審査で約2時間足止めされ「辺野古に行くのか」「デモに参加するのか」などと尋ねられたという。こうした対応について「かえって、辺野古への注目を世界中から集める結果になるのでは」と皮肉った。

 法務省は朝日新聞の取材に対し、「どういう活動をするのか、上陸条件に適合するのか、は確認する必要がある」と説明。そのうえで、カジワラさんへの対応について「出入国管理法に基づいて上陸審査を実施し上陸を許可した、と報告を受けている」とした。(成沢解語)

https://www.asahi.com/articles/ASM2Q5676M2QTIPE01P.html
朝日新聞デジタル 2019年2月22日20時07分