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▲アヒキト日王(前列左側)とミチコ王妃が去る19日、三重県伊勢神宮を訪問して王位委譲のための伝統儀式を行った。/ロイター聯合ニュース

今月18日、東京都心の真ん中に位置する日王居住地域、コウキョ(皇居・宮廷)内王室資料館の三の丸尚蔵館に平日にもかかわらず、少なからぬ訪問客が列をつくって入場した。今年2月から21日まで開かれた「アキヒト(明仁)日王即位30年・日王夫婦結婚60年特別展」観覧をのがさないために足を速めた人々だ。観客らは1989年、明仁日王即位式当時の写真などを長い間、細心に眺めた。

皇居ばかりでなく、日本全域が今月末の明仁日王の退位と来月1日、ナルヒト(徳仁)王世子の即位を控えて祭りの雰囲気だ。主要都市商店街などでは新日王即位とともに使われる年号の「レイワ(令和)」を掲げたマーケティングを難なく見ることができる。近い将来、歴史の中に退場する「ヘイセイ(平成)」年号を活用した「思い出売り」も真っ最中だ。
(中略:「レイワ時代」控えて祭りの雰囲気)

2012年末の執権以降、政治・外交の側面で右傾化の歩みを見せている安倍晋三日本政権が来月、新日王即位を契機に政治的「影響力」を強化するという憂慮も出ている。明仁日王時期には平和を強調する日王と「戦争できる国」を標ぼうした安倍政権間に不便な同居が持続した。従って新日王即位を機会とみなして王室に保守政権の「影響」が強くなる可能性があるという指摘だ。

代表的なことは安倍政権主導でなされた新年号および新貨幣図案の発表だ。「レイワ」という新年号の出場を中国古典ではなく、日本古典「万葉集」を参考、年号に「命令する」という意味が込められた「令」の字と戦争経験がからまった昭和時代を連想させ日本を指すこともある「和」の字が使われたところに日本の国民的自負心を高揚しようとする安倍総理の意中が強く作用したことが分かった。

毎日新聞は「「レイワ」という年号について安倍政権支持層は81%が肯定的に評価したが、内閣不支持層は55%だけ好感するなど好感度でも温度差がある」と指摘した。また、異例の5年後に使われる貨幣図案をあらかじめ公開し、貨幣モデルを現政権の口に合う帝国主義時代の人物だけで揃えたことについても雑音が起きている。

従って次期日王がこのような右傾化の動きにどの様な態度を見せるかが注目される。政治的実権はなくとも新しい日王が右傾化の動きに参加したり、拒否しない姿勢を見せれば安倍政権の右向け右の歩みが加速される可能性があるからだ。反対に日王が国粋主義的動きにブレーキをかける可能性も少なくないという観測だ。

日本国内の保守勢力が明仁日王のように「平和指向」を表わした徳仁王世子に対する不快感を露骨に表わしてきた点も負担だ。これまで徳仁王世子は飛ばない静かな歩みを見せてきた。2015年「戦争を体験していない世代に戦争の悲惨な体験と日本が歩いてきた歴史を正しく伝えることが重要だと考える」と発言した程度が「政治的指向」を計る事例だ。

ジェフ・キングストン、テンプル大東京キャンパス教授は「戦争を経験した世代は減って東アジア国家間の緊張は高まる状況で徳仁次期日王が右傾化圧力を耐え抜くのは容易ではないだろう」と見通した。

東京=キム・ドンウク特派員

ソース:韓国経済(韓国語) [グローバルリポート]「安倍右傾化「圧力直面した新しい日王…平和路線継続するか
https://www.hankyung.com/international/article/2019042170661