トランプ氏はフロリダ州の集会で中国批判、米中協議控え語気強める

訪米する中国副首相は「いいやつ」、何が起ころうと心配無用と言明

トランプ米大統領は8日夜、フロリダ州パナマシティビーチでの集会で演説し、中国の指導者が貿易協議で「約束を破った」と述べ、9日からの米中協議の前に語気を強めた。差し迫る米国の関税引き上げと中国側の報復姿勢は、両国の協議の先行きを既に曇らせている。

  トランプ大統領は「彼らは約束を破った」とし、それが関税引き上げにつながると指摘。さらなる協議のためにあすワシントンを訪問する中国の劉鶴副首相について「いいやつ」だとする一方で、「しかし、彼らは約束を破った」と付け加えた。

米国は通商合意の草案でホワイトハウスが決着したと考えていた条項に中国が背を向けたして、中国製品2000億ドル(約22兆円)相当に対する現行10%の関税率を10日から25%に引き上げると表明している。中国政府は報復措置を講じるとしており、米中両国の通商対立がエスカレートしそうだ。

トランプ大統領は通商合意がない場合に中国製品に対する関税で「年間1000億ドルを手にすることに何も悪いことはない」とコメント。その上で「彼らはあすやってくる。何が起ころうとも、それについて心配するな。うまくいくだろう。常にそうだ」と語った。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-05-09/PR7PCF6TTDS001
ブルームバーグ 2019年5月9日 9:57 JST 更新日時 2019年5月9日 11:52 JST