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<特集 : 日韓「ピープル to ピープル」でいこう>

★ゲスト=イヨンチェ(日韓問題研究家・恵泉女学園大学教授)・金承民(キムスンミン・在日韓国青年同盟委員長)・菱山南帆子(市民活動家・「許すな!憲法改悪・市民連絡会」) 司会=尾澤邦子、で内容の濃い話が展開された。

◆日韓100年史
 最初にイヨンチェさんの日韓100年史。朝鮮の日本の植民地化にはじまり、戦後の南北分断。そして韓国の悲願である南北統一を文在寅はアメリカに楯突いてもなし遂げたいという強い意志について語る。今回の嫌韓の動きの発端になった徴用工問題は、ほとんど知られていたなかった植民地時代の日本の行状を世界に知らせることとなったという。また1965年の段階で、台湾を含めた植民地問題が伏せられてしまったことは大きい。

◆韓国市民の訴えたいこと
 菱山南帆子さんは、韓国市民の訴えたいのは「NOアベ」であると強調。そして韓国に来る各国の人たちは、安倍首相を「世界の平和の阻害物」と認識しているという。安倍のしていることを見ても、アジア軽視、アメリカ従属の流れである。日本が戦争ができる流れの中にあってそれを止めるには、世界の市民と連帯していくことしかないという。
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●韓国のみでなく、世界がよくなるために

 金承民さん(写真下)は、安倍首相個人ではなく、安倍的にものに対する「NOアベ」であるという。いま、ただ韓国だけではなく、世界がよくなることを求めるなら、アベ的なものの排除が必要。在日として、これまでの100年に続くこれからを生きることは、自分に直結していることその覚悟にも言及した。
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◆市民メディアで溢れれば
 1987年に民主化されたときに、ハンギョレ新聞はじめ、ネット配信を含め市民メディアが盛んになったが、李明博、朴槿恵の時代になると次々弾圧を受けた。文在寅の現在はそれらのメディアの立て直しをしていると、イヨンチェさん。第2次安倍内閣はメディアの掌握から始まっている。日本国内にいると、真実が見えない。大手メディアに頼らず、自分で現場に行って自分の目、耳で見て聞いて、それを発信していくことが必要という。

◆歯切れの悪いメデイアの追及
 河野太郎の無礼さに加え、2年前に彼は徴用工の個人の請求権は消えてないと言っていたが、どうなのか? それに対してメディアは追及しないなど、菱山さんは歯切れがいい。ネットでは、「せん滅する」などと脅されても、実際は何も起こらない。恐れず発信していこうという。慰安婦を知らなかったり、加害の歴史に目を向けないのは問題。だが映画などにいいのがあり、そこに若者が来ているのはとてもいいことという。

◆在日として生きることの辛さ
 金承民さんは、在日に対しての誹謗中傷はここにいること、生きていることを認めないと言われているようなものなので辛いという。100年の過去を背負い、未来すらその続きにある。在日には終わりがない苦しみであるという。

レイバーネット
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