・種族主義から抜け出せなかった
・詐欺の国と韓国の歪み
・「反日種族主義」の本の内容はデタラメ
・免疫力のない人には致命的
・親日ゾンビに変身も

(ホ・ソクユン中部地域本部長)
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『反日種族主義』。ベストセラーになったこの本をめぐり、あまりにも話題が多くて関心が向かった。 図書館で借りようとしたが諦めた。貸出予約があまりにも多く、順序を待つのが※※※だった。 仕方なく書店で本を買って読んだ。結論から言わば本代が惜しかった。一体この本がなぜベストセラーになったのか理解できない。本の主張に同調する人が多くいるのか、それとも筆者のように内容が気になって買う人が多いのか知るすべがない。とにかく『反日種族主義』という挑発的なタイトルと内容で、国民の関心を引くことには成功した。

もしかすると、この本を出版したイ・ヨンフン(李栄薫)教授と共同著者は内心満足しているのかも知れない。多くの人々から悪口を食らっているが、そんなの大したことではない。とりあえず、嫌韓ウイルスをまき散らす所期の目的はある程度達成したようだ。そこに加えて有名税と結構な印税収入までボーナスとして得たのだから、彼らとしてはかなり儲かる商売だっただろう。

問題はそのウイルスが、免疫力のないマヌケな人々には致命的という点である。『親日ゾンビ』に変身するからだ。実際にそのような事が起きている。少なくないこれらの人々が、『反日種族主義』という本が、まるで隠蔽されていた真実を告発したかのように勘違いする。最高学歴を誇る著者が各種の統計数値を動員して、『学者的良心』とまで色んな主張を展開するからもっともらしく見えるのである。 害悪は大きい。この本の論理に鼓舞された親日政治家や知識人が煽る嫌韓論が、毒キノコのように拡散している。インターネットとSNSが主な通路だ。嫌韓や親日放送に熱を上げるユーチューバーが、縦横無尽にのさばる現状である。 このような事情のため、少女像に唾を吐くならず者たちまで現れている。 光復を迎えてから74年も経ったが、未だにウリナラ(我が国)が日帝の亡霊に苦しんでいるため、本当に残念である。

この本は序文で反日種族主義の主張を繰り広げるため、二つの前提を置く。韓国が嘘と詐欺の国という点と、韓国人は種族主義から脱せなかったという点である。一言で詭弁である。著者は国民の日常生活から政治、学問(歴史)、裁判に至るまで、韓国社会は全て嘘で固められていると強弁する。その根拠として韓国の詐欺犯罪、偽証などが世界最高水準という関連統計を提示する。しかし犯罪統計の国際比較は各国の司法システムが異なるため、単純比較が難しいのは常識である。 事実、このような部類の学者たちが、自分好みの統計だけを表すのはよくある手法である。この本の内容の大部分が、徹底的に取捨選択された統計と資料を基盤としていると言っても過言ではない。事実を歪曲した統計遊びに巻き込まれるのは愚かなことだ。

韓国人をシーャマニズムに囚われた種族水準にまで引き下げたのは、さらに荒唐無稽である。この本の主張通りなら、我々は韓民族というよりも未開な『反日種族』である。そのために日帝統治下で起きなかった虚偽事実を基に、日本を排他的に感じるのだそうだ。本の序文のデタラメさがこのレベルだから、本文の内容は言うまでもない。日帝の食糧収奪、強制動員・強制徴用はなく、韓国の独島領有権主張は根拠のない無理強いだという。また、慰安婦も強制連行ではなく自発的に金儲けをしに行ったそうだ。日本軍性奴隷ではなく、戦争特需を利用して分け前を手にしたらしい。UNを始めとした国際社会の数多くの証拠資料を基に確認した、日帝の蛮行を完全に否定しているのである。さらにあきれたことは、慰安婦ハルモニの鮮明な証言さえも嘘と決めつけた点である。

ご承知の通り、この本の内容は日本の極右派主張に似ている。偶然ではない。著者のように日本右翼の後援を受ける一種の新親日派が社会の至る所に布陣している。日本で生まれなければならない親日種族主義者である。これらの欺瞞をこれ以上受け入れてはいけない。虚構と欺瞞に満ちた植民地近代化論から絶対に清算しなければならない。正しい精神を持った歴史家と学者の責任は重い。

ソース:嶺南日報(韓国語)
http://www.yeongnam.com/mnews/newsview.do?mode=newsView&;newskey=20190924.010300801270001