朝鮮学校を高校無償化の対象外とした国の判断を「適法」とした判決が最高裁の決定で確定したことを受け、韓国の民衆歌謡グループ「ノレペ・ウリナラ」を招いて生徒らを励ますコンサートが八日、葛飾区の「かめありリリオホール」(亀有三)で開かれる。市民有志でつくる実行委員会が主催。メンバーは「日韓関係は悪化しているが、市民レベルで文化交流し、理解し合いたい」と話す。 (天田優里)

 男女五人のグループのノレペ・ウリナラは、今年で結成二十年。韓国語で「ノレ」は歌、「ウリナラ」は私たちの国を意味する。メンバー自身で作詞作曲を手掛け、日韓を中心に活動。これまでにセウォル号沈没事故(二〇一四年)の犠牲者追悼やキャンドル集会に参加するなど、毎年二百回以上公演している。グループ単独の東京公演は今回が初めてという。

 コンサートは、午後六時半開演。朝鮮学校の生徒や支援者たちにエールを送るオリジナル楽曲「ウリハッキョ(私たちの学校)よ 永遠に」や朝鮮大学校の生徒らが制作した「声よ集まれ」など十四曲を披露する。シンガー・ソングライターの中川五郎さんもゲスト出演する予定。実行委は都内の朝鮮学校の生徒や教師約二百人を招待するという。

 実行委中心メンバーの森本孝子さん(73)=荒川区町屋=は「コンサートに参加して、国籍を超えてさまざまな問題を一緒に考えるきっかけにしてもらいたい」、尾沢邦子さん(68)=葛飾区白鳥=は「ノレペ・ウリナラの歌を聴いて、日韓のみんなで元気になれたら」と話している。

 チケットは前売り二千五百円、当日三千円。学生は千五百円で、小学生以下無料。定員は六百十人。

https://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/list/201910/CK2019100402000121.html
朝鮮学校生を音楽で励まそう