■日本の有名バンド演奏曲と共に演壇に上がった咸世雄神父
■「愛国歌は親日派音楽」非難…主催者側「事前に把握できず」

10日、ソウル市中区のソウル広場で行われた抗日独立武装団体「義烈団」100周年記念式で、主要来賓が演壇に上がる時に使用された音楽が日本の有名バンドの演奏曲だったことが確認された。親日勢力一掃を主張する人々が日本の曲をBGMに登場していたということだ。

この日、義烈団記念事業推進委員長を務める咸世雄(ハム・セウン)神父が演壇に上がった時、日本の有名バンド「T-SQUARE(ティー・スクェア)」の曲『SUNNYSIDE CRUISE(サニーサイド・クルーズ)』が演奏された。1970年代に結成されたT-SQUAREは日本を代表するジャズ・バンドの一つだ。

咸世雄神父は日本の曲が鳴り響く中、演壇に上がって式典開始時に歌われた愛国歌(韓国国歌)を「親日派の音楽だ」と非難した。そして、「親日派の安益泰(アン・イクテ)が作曲した愛国歌を、義烈団のことを思い浮かべながら歌っているなんて非常に恥ずかしく、胸が痛んだ」と語った。

その上で、先月、駐韓米国大使館に侵入して奇襲デモをした大学生たちのことを「義烈団精神を持っている方々だ」と賞賛した。

義烈団団員だった金翰(キム・ハン)先生の孫で、同日祝辞を述べた与党・共に民主党の禹元植(ウ・ウォンシク)議員が演壇に上がる時に流れた曲も、T-SQUAREの『COPACABANA(コパカバーナ)』だった。

日本の曲をBGMに登場した禹元植議員も「親日残存勢力を一掃しよう」「既得権で韓国社会を弾圧している親日勢力を一掃し、しっかりした国を作ってこそ、我々がしっかりした義烈闘争を続けているということになる」と主張した。

この日の参加者たちが強硬な反日発言を相次いでしただけに、選曲は納得いかないという声が上がっている。祝辞を述べた、独立運動家の子孫・遺族団体「光復会」の金元雄(キム・ウォンウン)会長は「日章旗を振っていた手で星条旗を振りながら、これを保守だと言い張る勢力」「積弊清算の核心は親日清算」と主張した。

式典主催者側は、こうした雰囲気を考慮して日本の芸能事務所の収益を助けているアイドル歌手を事前に排除するほど、日本との関連性を遮断することに力を入れていた。ところが、それにもかかわらず、日本の曲が主要講演者たちの登場のたびに鳴り響いたのだ。

これについて主催者側は「代講会社側と多くの部分を調整したが、このような部分まで事前に把握できていなかった。今後の独立運動宣揚行事ではこのようなことがないようにしたい」と語った。


2019/11/14 11:40/朝鮮日報日本語版
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