警察とデモ隊の衝突が続く香港理工大学に行き、現地の警察に逮捕された日本人大学生が、20日未明に釈放されました。釈放直後に、JNNの単独取材に応じ「なぜ捕まったのかわからない」と語りました。

 「こっちは何もやっていないんですよ。石も投げていませんし、ただ見に行っただけなのに」(東京農業大学3年 井田光さん)

 東京農業大学3年の井田光さん(21)は香港時間の20日午前0時過ぎに釈放され、警察署から出てきました。観光の目的で香港を訪れていた井田さんは17日、九龍地区の香港理工大学の抗議デモを見に行き、警察に逮捕されたということです。パスポートはホテルに置いていて、財布の中に大学の学生証を入れていました。

 「暴動って言われたんですよ、罪は。捕まった経緯としては、囲まれて帰れなくなって、記者が出る場所に僕が行って出ただけなんで。僕も分からない、何で捕まったのか」(井田光さん)

 いったん大学内に入り、出ようとしたところ逮捕されたと言い、その際、「他のデモ隊と一緒に警察に押し倒され殴られたが、警察署では手荒なことはされなかった」と述べました。また、「一緒に捕まったデモ参加者を早く釈放して欲しい」と話しています。

 「(一緒に拘束されていたのは)ほとんど未成年。10、16歳とか、そういう人たちが多くて、その人たちもけっこう血だらけだったりしていた」(井田光さん)

 こうしたなか、アメリカ連邦議会の上院は19日、香港での人権の尊重と民主主義の確立を支援する「香港人権・民主主義法案」を、全会一致で可決しました。法案は、中国が香港に高度の自治を保障する「一国二制度」を守っているかどうかアメリカ政府に毎年の検証を求めるもので、すでに先月、下院でも可決されていました。両院の調整のあとトランプ大統領が署名すれば成立し、中国への圧力となります。

 中国との貿易交渉が長期化するなか、トランプ氏は態度をはっきりさせておらず、どのような判断を下すのか注目されています。

https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3834751.html
TBS NEWS 2019年11月20日(水)

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