【ソウル=細川幸太郎】韓国ネット最大手のネイバーが30日発表した2019年12月期の連結決算は営業利益が前の期比25%減の7101億ウォン(約650億円)だった。日本のLINEの赤字幅が拡大し、親会社であるネイバーの利益を押し下げた。ネイバーはLINEをZホールディングス(HD)と経営統合し、連結対象から外すことで業績の重荷を取り除く。

売上高は18%増の6兆5934億ウォンだった。LINEを含む子会社事業を除いたネイバー単体の業績は、ネット広告やコンテンツ事業が堅調で売上高が18%増の4兆1513億ウォン、営業利益は10%増の1兆2478億ウォンだった。子会社事業で5377億ウォンの営業赤字(前の期は1914億ウォンの赤字)を計上し、全体として減益となった。

ネイバーは19年11月に子会社のLINEを、ヤフーを傘下に持つZHDと経営統合することを決めた。LINEは決済サービスなどの先行投資が大きく、赤字幅が拡大していた事情が背景にある。ネイバーは人工知能(AI)など研究開発投資の積み増しで韓国内の検索関連事業を深掘りしつつ、ウェブ漫画や動画サービスのコンテンツ事業で世界市場の開拓を急ぐ。

日本経済新聞
https://r.nikkei.com/article/DGXMZO55026320Q0A130C2FFE000
2020年1月30日 14:23