2020年3月6日、韓国・マネートゥデイは、同国で新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために取られている自宅隔離措置に違反者が相次ぎ、感染拡散の恐怖が続いていると伝えた。

記事によると、韓国・慶尚北道の安東(アンドン)市でカフェを経営する男性(34)は先月27日、検査後に自宅隔離の通達を受けた。しかし、男性は翌日に店に出勤。午後0時半から同7時まで働き、帰宅後に新型コロナウイルスの陽性判定を受けた。男性が自宅隔離の命令を無視して営業している間、数十人が店に立ち寄ったという。この店でコーヒーを飲んだ4人は濃厚接触者とされ、自宅隔離措置が取られた。同市は、感染症の予防及び管理に関する法律に違反した疑いで、男性を警察に告発したという。

そのほか自宅隔離の通達を受けた後に金融機関に出かけたり、バスと地下鉄に乗って娘に会いに行ったりした違反者もいたという。

韓国検察は、新型コロナ関連の事案に対して一律的な処置基準を適用せず事案ごとに捜査すべきという立場。検察関係者は「故意など事案によっては拘束して捜査することもある」とし、「防疫当局と緊密に連携し、防疫に役立たせるという観点から捜査を行っている」と話しているという。

現行の感染症予防法によると、自宅隔離の違反者には300万ウォン(約26万1000円)以下の罰金が科されるという。国会では先月26日、同法に違反した場合の処罰が軽いという指摘を受け、処罰を強化した同法改正案を本会議で可決した。感染症の治療や予防のために入院または隔離措置を受けた者がこれに違反した場合、「1年以下の懲役、または1000万ウォン(約87万2000円)以下の罰金」が科せられる。来月4日から施行するという。

これに韓国のネットユーザーからは、「当然、拘束すべき」「国の法律を無視する行為には厳しい処罰を」」「全国民が新型コロナウイルスの影響で仕事もできず、マスクを買おうと走り回っているのに、(違反者は)自分たちだけ生き延びようと思っているのか?」「警察と検察は手を取り合って、ウイルスを広げようとする者の統制に力を入れてほしい」「感染者が街を歩くのは殺人行為だ」「誰もがつらい思いをしている。1日も早く終息させるために自宅隔離措置の通達は守るべき」などと、違反者に厳しい目が向けられている。

また、「(改正法は)来月4日から適用?感染が広がってしまう」「早く施行すべき。なぜもたもたしているの?」など、改正法の早期施行を求める声も寄せられている。(翻訳・編集/関)

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2020/3/8 18:50 (JST)