中国のポータルサイト・百度に26日、日本が近年数多くのノーベル賞受賞者を輩出しているのは、日本の「現在の状況」を踏まえたものではないとする、中国の専門家の意見を紹介する記事が掲載された。
 
記事は、中国の政治学者で復旦大学中国研究院の院長を務める張維為氏がこのほど、中国のテレビ局の番組に出演した際に「どうして日本ではこれほど多くのノーベル賞受賞者が生まれたのか」について自らの見解を披露したと伝えた。

そして、張氏が「ノーベル賞の特徴は、20〜30年前の成果を讃えるものである」とした上で、特に日本で2008〜16年にかけてノーベル賞受賞者のピークを迎えた背景には、その20〜30年前に日本経済が絶頂期を迎えており、この時期に投じられた科学研究費が非常に多かったことがあるのだと論じたことを紹介した。

そして、近年では中国でも科学研究への投資額が増えており、2016年には年間科学研究費支出が1兆5400億元(約23兆6000億円)を記録、世界の20%を占め、米国についで多い支出になったことを紹介。

「すなわち、今後20〜30年後には、中国もまとまった数のノーベル賞受賞者が出るはずだ。何事も量の蓄積が必要であり、蓄積があってこそ質的な飛躍を迎えることができるのだ」と述べたことを伝えている。


2020-08-30 11:12
http://news.searchina.net/id/1692298?page=1