香港から台湾に密航しようとして中国当局に拘束された香港の民主活動家ら12人の家族が記者会見し、拘置所に移送されたあと20日以上にわたって消息がわかっていないことを明らかにしました。家族は「どのような扱いを受けるのか国際社会に注視してほしい」と訴えています。
記者会見したのは、香港の民主活動家ら12人の家族です。

香港メディアによりますと、12人は16歳から33歳の男女で、ほとんどが香港での抗議活動に関連して逮捕や起訴され、保釈中だったということで、先月23日に香港から台湾に船で渡ろうとして、中国が管轄する水域に違法に入った疑いで中国の海警局に拘束されました。

この中には、先月、民主活動家の周庭氏らとともに香港国家安全維持法に違反したとして逮捕された29歳の男性も含まれているということです。

家族らは会見で、12人が中国南部の深※センにある拘置所に移送されたあと、20日以上にわたって消息がわかっていないと明らかにしました。

そのうえで、中国の当局が、家族が選んだ中国の弁護士に対し、接見を拒否し受任しないよう圧力をかけているとして、国際社会に対し「どのような扱いを受けるのか注視してほしい」と訴えました。

12人について、香港政府は「中国当局と協力して対処する」としているものの、今後どのような法的手続きがとられるのか、詳しいことが明らかになっておらず、市民の間では処遇を心配する声が高まっており、中国に対する反発がさらに強まる可能性があります。

また、アメリカのポンペイオ国務長官も11日、「深く憂慮する」との声明を出しました。

NHK NEWS WEB 2020年9月13日 4時02分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200913/amp/k10012615431000.html