【ジャカルタ時事】インドネシアの刑務所で、中国人の死刑囚が脱獄する事件があった。複数の地元メディアによると、半年かけて地面に穴を掘り、約30メートルの逃走路を確保。14日未明に脱出し、今も逃走中だ。

 脱獄したのは中国籍のチャイ・チャンパン死刑囚。110キロの違法薬物を密輸した罪で2017年7月に死刑判決を受け、ジャカルタ近郊のバンテン州タンゲランの刑務所に収監された。
 穴は監房の床から排水溝や下水道に通じていた。穴掘りの道具はバールやねじ回しで、刑務所の台所の改修に使われたものだった。同房だった別の外国人は「穴掘りは5、6カ月前に始まり、一緒に逃げようと誘われたが断った」と証言した。

 チャイ死刑囚は判決前の17年1月にも、穴を掘って警察の留置施設から脱獄した。このときは6人と一緒に逃げ、3日後に逮捕された。

時事ドットコム 2020年09月25日20時32分
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020092500982&;g=int

https://i.imgur.com/FWzP630.jpg
インドネシアで死刑囚が脱獄に使った下水道。左奥に見える穴(赤い丸で囲った部分)を掘り、通ってきたという=19日、ジャカルタ近郊バンテン州