┃在日同胞の作家、柳美里氏、全米図書賞受賞
┃日本のメディア、「日本で2度目の受賞」などと報道
┃柳美里氏、「私の国籍は大韓民国、それが私のアイデンティティー」と発言

(写真)
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▲ 今年、全米図書賞を受賞した在日同胞の作家である柳美里氏が、去る23日に東京で記者会見をしている様子。柳氏は先月、『東京上野駅(Tokyo Ueno Station)』で米国図書財団の翻訳文学部門の『全米図書賞2020』を受賞した。
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在日同胞の小説家である柳美里(ユ・ミリ/ゆう・みり)氏が、自身の全米図書賞受賞の消息について日本のメディアが『日本で2度目の受賞』などと報道すると、「私は日本人ではない」とメディアを揶揄した。

柳氏は去る23日、東京で行われた全米図書賞受賞記念の日本記者クラブの記者会見で「(私の)全米図書賞受賞の紹介で “日本人で2度目” とか “日本文学で2度目” など、日本の作家という式形で報道されるけど、私は日本人ではない」と発言した。彼女は、「日本で生まれ育ち、日本語で読み書きをし、もちろん日本語で思考をしているが国籍は韓国、大韓民国」と言いながら、「だから日本人ではない」と強調した。

この発言は彼女の最初の小説『水の中の友へ』が実存の人物を扱ってプライバシー侵害などを起こしたとし、8年の裁判の末に出版禁止という初の判決を受けた事件が、作家人生にどのような影響を及ぼしたのかを尋ねる記者の質問に答えながら出た。

柳氏は、「その小説は私の最初の作品だった。訴訟で小説家としての経歴を始めたことになる。それで受けた影響は、“常に小説とは何か” を自らに質問してきたということ。作品を書く時、常にこれを自問するのは本当に大きな影響」と言いながら説明を続けた。

続けて、「もう一つ私に大きな影響を及ぼしたことは、芥川賞を受けた時に右翼を名乗る男が受賞記念サイン会が予定されていた7か所の書店に脅迫電話をかけ、サイン会が中止になったこと」と言いながら、「その脅迫の理由は(私が)在日韓国人、つまりザイニチということだった」と淡々と語った。全米図書賞受賞関連の日本のメディアの報道と、大韓民国の国籍であることに言及したのは、この事件を説明しながらである。

日本のメディアが米国最大権威の賞を受ける光栄の瞬間に、自身を日本人であるかのように報道したが、同時に自身が日本人ではない在日同胞、韓国人という理由で攻撃される現実を揶揄したのである。

彼女はまた、「それが私の属性」と言いながら、「在日韓国人という理由で攻撃される事があるが、“人に国家とは何か” ということを諮問させ続ける」と話した。

(以下略)

ソース:国民日報(韓国語)
http://news.kmib.co.kr/article/view.asp?arcid=0015367005&;code=61171511&