放送機器の専門メーカーA社は昨年6月に「コロナ治療剤を開発する」と発表した。2カ月後、コロナ治療剤の開発の子会社も設立した。A社はコロナ治療を簡単な飲み薬として開発すると発表した。発表が出るたびにA社の株価は急騰した。1年前に9000ウォン前後だった株価は一時2万ウォン近くに上昇した。しかし株価は現在、再び1万ウォン台前半に落ちた。医療界では、この会社のコロナ治療剤の開発計画は現実性がないと思う。

昨年コロナ事態が本格化し、国内の製薬・バイオ企業が治療・ワクチンの開発に先を争って飛び込んだ。A社のように全く関係のない分野の会社まで加勢した。しかし、今までこれといった結果を出したところはない。その間、関連会社の株価がジェットコースターに乗った。製薬業界の関係者は、「株価の利益を得た企業は多いが、国産のコロナウイルス治療剤を実際に作成できる会社はほとんどない」とし「ファイザー・アストラゼネカなどのグローバル製薬会社のワクチンが既に普及している状況であるだけに、今年はほとんどの会社が研究・開発をやめる可能性が高い」と述べた。

■コロナ発表するたびに株価は垂直上昇

バイオ医薬品会社であるセルトリオンはコロナ治療剤の開発で最も積極的な動きを見せた会社である。ソ・ジョンジン会長が複数回オンライン懇談会を開いて開発計画の進捗状況を発表し、チョン・セギュン首相とイ・ナギョン共に民主党代表ら与党関係者が会社の研究所を訪問した。その間、セルトリオンの株価は急騰した。昨年初めに17万?18万ウォン台だったセルトリオン株価は、関連の発表があるたびに垂直上昇し、昨年12月に最高40万3500ウォンまで上がった。しかし、過去13日に臨床第2相の結果が発表されると逆に株価は暴落した。セルトリオンの大言壮語とは異なり、海外の治療薬よりも効果が優れていないと判明したからである。発表後、18日までセルトリオンとセルトリオンヘルスケア、セルトリオン製薬など3社の時価総額は15兆8895億ウォン蒸発した。医療界では、「臨床結果が一部だけ公開されて発表された数値も検証が必要だ」という話まで出てきた。先にコロナ治療剤の開発を進めて、1年間で株価が倍増した大熊製薬も、昨年12月に臨床第2相の結果を発表し、株価が暴落した。臨床試験で効果があるという意味のある数値を確保できなかったからである。

政府がいわゆる「Kワクチン」の代表格として挙げたバイオ企業ジンウォン生命科学も成果が遅々として進まない。ジンウォン生命科学が開発したワクチンが効果的でないことが判明すると、昨年12月に他の物質に変更して臨床することにした。昨年末までに臨床結果を出したいという計画は、今年下半期に延期された。その間19万ウォンまで上がったジンウォン生命科学の株価は10万ウォンと半減した。ジンウォン生命科学も昨年12月になってようやく臨床試験の承認を受けた。ジンウォン生命科学は、2015年のメールス事態でもワクチンを開発するとして株価を引き上げたが、臨床2相で研究を中断したことがある。

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