【ワシントン=黒瀬悦成】米国と日本、北大西洋条約機構(NATO)、欧州連合(EU)、英国やカナダなど機密情報共有の枠組み「ファイブアイズ」構成国を含む各国は19日、米マイクロソフトの企業向け電子メールソフト「エクスチェンジサーバー」が3月にサイバー攻撃を受け、全世界で被害が続出した問題で、中国情報機関の国家安全省に連なるハッカー集団が実行した可能性が高いと結論付けたと発表した。

NATOが中国のサイバー攻撃に言及するのは初めて。国際社会がこれほどの規模でサイバー空間での中国の無法行為に一斉に声を上げるのは極めて異例だ。

問題のサイバー攻撃は、中国情報機関に支援された中国のハッカー集団「ハフニウム」が実行し、米国だけで計2万以上の金融機関や中小企業、地方自治体などがデータ抜き取りなどの被害を受けたとされる。

各国および機関は、中国による悪質なサイバー攻撃が経済や安全保障への重大な脅威となっているとの立場から、3月のサイバー攻撃を含む中国情報機関主導の違法なサイバー活動に対し懸念を表明した。

同時に各国や機関がサイバー攻撃の脅威やネットワーク防衛に関する情報を共有し、同盟・パートナー諸国との集団的なサイバー対策の強化を目指す構えを打ち出した。

バイデン政権高官は、米国で最近、ランサムウエア(身代金ウイルス)を使って米企業に巨額のカネを要求するサイバー攻撃があったと指摘。企業に数百万ドル(数億円)規模の身代金を要求する事例もあったとしている。米政府は一連の行為について、中国政府に懸念を表明したという。

米政府が独自に発表した勧告では、中国政府系ハッカー集団が米国と同盟諸国を標的にした50以上のサイバー攻撃の手口を暴露し、その対策を解説している。

産経ニュース 2021/7/19 21:33
https://www.sankei.com/article/20210719-ADJMUJBJMFJH5CMXWJJ4K3MHZM/

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