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 インドネシア初となる高速鉄道の建設計画は、工事の進捗状況が7割とも8割とも報じられているが、問題続きなのも事実であり、ここにきてまた新たな問題も出てきているようだ。中国メディアの騰訊はこのほど、中国が手掛けるインドネシアの高速鉄道計画は「さらにコストが膨らむ見通し」と伝えている。

 この高速鉄道は、インドネシアの首都ジャカルタとバンドンを結ぶ全長約140キロの建設計画だ。日本にとっては、中国と受注を競い、日本の受注が確実視されているなか不可解な経緯により中国に奪われた、いわくつきのプロジェクトだ。

 しかし、その後はなかなか順調には進まず、土地収用問題や工事の延期など問題続きで、インドネシア政府が日本の支援を協議したこともある。

 記事の伝えている新たな問題というのは、コストの問題で、予算を大幅にオーバーしているという。その額は、14億ドル(約1530億円)から19億ドル(約2080億円)に上ると指摘した。このため、インドネシア政府は中国側と交渉し、借款の形で不足分を埋め合わせる必要があると伝えている。

 予算がオーバーした理由について記事は、用地買収が難航したことや、初期の計画が楽観視しすぎていたことを挙げた。記事では指摘していないが、新型コロナウイルスの感染拡大も建設が遅れた要因となっており、特にインドネシアでは2021年6月ごろから感染者や死者数が急増しているため、この先も建設計画に狂いが出る可能性はありそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)