韓国政府は5日、新型コロナウイルスの新たな変異型「オミクロン型」の感染者数が計12人になったと発表した。
ナイジェリアから帰国した40代夫婦から家族や知人、同じ飲食店内に立ち寄った人などへと感染が広がっている。

感染者が教会での800人規模の礼拝に参加しており、今後も感染者が増える可能性がある。

韓国で初めてオミクロン型の感染が確認されたのは1日。ナイジェリアから帰国した夫婦で、
帰国時に空港から自宅まで知人男性の車に乗ったものの、防疫専用タクシーに乗ったと虚偽申告したという。

結果的に防疫当局の対応が遅れ、この知人男性からウイルスが拡散した。

知人男性は妻と義母、知人、飲食店内にいた人などにオミクロン型の感染を広げたことがわかっている。
さらに妻と義母が教会での礼拝に参加しており、防疫当局は礼拝に参加した800人余りの感染確認を進めている。

礼拝に参加した人のうち複数人のコロナ感染が確認されており、オミクロン型かどうかを調べている。

韓国では連日過去最多水準の5000人超の感染確認が続いている。
特に感染が深刻なソウル市では重症者用の病床稼働率が91%となっている。

政府は11月に始めた飲食店の営業制限などの緩和策を休止し、12月6日からは私的な集まりの人数を首都圏で6人までに制限した。
段階的な「日常回復策」は開始1カ月余りで見直しを迫られた格好だ。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM051PJ0V01C21A2000000/