韓国で、新型コロナウイルスの死者や重症者が急増し、文在寅政権の拙速な防疫緩和が、医療危機を招いたとして批判が強まっている。
世界的人気のKポップグループ「BTS(防弾少年団)」も25日夜までに3人の感染が確認された。

◆感染者数は連日最多更新、政府に批判

韓国国内の重症者は26日午前零時時点で1080人となり、6日連続で1000人を超えた。死者は22日に過去最高の109人、24日も105人となった。

文政権は11月1日から「段階的な日常回復(ウィズコロナ)」を掲げ、飲食店の営業規制、イベントの開催制限などを大幅に緩和した。
ワクチン接種完了者が国民の7割を超え、防疫に自信を示していたが、感染者は連日、過去最多を更新し、7000人台まで拡大。
18日に、防疫の再強化を迫られた。保守系の朝鮮日報は「10月から既に死亡率上昇の兆しが出ていたが、政府がウィズコロナ措置を強行した」と批判した。

隣国の日本とワクチンの違いも注目されている。日本ではファイザー、モデルナ製が主に使用されたが、韓国では初期に高齢者を中心にアストラゼネカ、ヤンセン製が約3割使用された。

革新系のハンギョレ新聞は「韓国の感染者と死亡者のうち、アストラゼネカ接種者のブレークスルー感染が多い」との分析を伝えた。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/151195