立憲民主党が10日、今国会初の衆院憲法審査会に出席した。令和4年度予算案の審議中は開催を見送るべきだと主張してきたが、改憲論議に前向きな与党や日本維新の会、国民民主党が構築した「包囲網」に白旗を上げた形だ。憲法審ではなお、改憲以外のテーマを優先的に協議すべきだと主張したが賛同する政党はなく、野党第一党の孤立が改めて浮き彫りとなった。

「国民投票の公平公正を確保できるまでは、改憲発議はできないと解される。国会でのオンライン審議と(改憲の手続きを定める)国民投票法に関する議論を真っ先に行っていただくようお願いする」。衆院憲法審の野党筆頭幹事を務める奥野総一郎氏(立民)は10日の憲法審でこう述べ、改憲よりも優先すべき議題があると訴えた。

他の立民議員も同調し、道下大樹氏は「憲法改正ありきで憲法審が開かれることがあってはならない」と強調。近藤昭一氏は「われわれには憲法99条で憲法順守義務が課せられている。憲法に縛られている国会の側から『改憲だ、改憲だ』と言っていることには違和感を持つ」と援護した。

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